す令和6年5月31日付で、厚生労働省から「がん等の方に対する速やかな介護サービスの提供について」の通知が出ました。
※事務連絡の最後のページにある資料がわかりやすいので、最後のページだけでもご覧ください。
これは、満40歳以上の方が加入する介護保険における介護サービスについて、がんによって心身の状態が急激に悪化する方が急にサービスが必要となった時に、要介護認定を受けることが必要となりますが、通常、この要介護の申請から認定までかなりの時間を要したり、申請をしたくとも申請時には介護認定を受ける心身の状況ではなく、主治医意見書が作成できないケースがあったりし、サービスを受けられずに亡くなられた方が多かったため、厚生労働省が介護事業所や医療機関に、介護サービスの開始への特段の配慮を求めて具体的な取り扱いを整理したものです。
例えば、
・主治医意見書は、各市町村(保険者)の判断で必要があると認められた場合、判定に必要な項目に対して限定した記載のものでも差し支えない。
・入院している場合の認定調査は、各市町村(保険者)の判断で必要に応じ、オンラインで実施しても差し支えない。
・介護認定審査会は、申請を受けた同日のうちに認定調査をし、直近の介護認定審査会で二次判定を行い、要介護認定を迅速に実施している市町村があることから、緊急で要介護認定が必要な方については、柔軟な対応を積極的に行っていただきたい。
・医療機関においては、患者の心身の状況に応じ、介護サービスの活用を提案していただく対応をお願いしたい。
・介護保険サービスを必要とするがん等の方については、医療機関から速やかに地域包括支援センター等に相談する等、できるだけ迅速に介護保険サービスと連携し、要介護認定申請や暫定ケアプランの作成等の必要な手続きを進めていただきたい。
など、速やかに介護サービスが受けられるよう、具体的な通知が出ましたので、満40歳以上の方でサービスを必要とされる方は参考になさってください。
なお、介護保険サービスを受けられるのは、介護保険に加入している満40歳以上の方となります。
AYA世代のがん患者は15歳から39歳までで、介護保険に加入していないため、介護保険による介護サービスは受けられないことになります。
特に、18歳から39歳は公的医療助成の対象外でもあり(※18歳となる年度末までは助成あり)、AYA世代の患者さんが在宅で過ごせるために、何らかの支援が必要とされているところであります。